Client : 広島PEACEポスター展出展作品
Date : 2005
ポスター
2005年から再開された「HIROSHIMA APPEALS」。 日本を代表するグラフックデザイナーに制作を依頼、 毎年原爆記念日が近づいた 盛夏に広島市内で発表しています。 同時開催する、広島地区メンバーによる 「pieces for peace 」広島平和ポスター展への 出品作品です。 広島で生まれ育った私は「被爆二世」。 父は爆心地近くで被爆し、現在もそれが原因で 何度もがんにかかり、治療しながら生きています。 19歳で被爆した知人は溶けてしまった耳たぶに 老眼鏡をなんとかひっかけ、 「あの朝を最後に父とも母とも兄弟とも二度と 会うことはなかった」と語ります。 私にとっての平和祈願はこの事実と向き合うこと。 本来、優しくて楽しくて幸せな言葉「平和」。 でも、この広島市の土にしみ込んだ、 被爆者の涙と血と叫び声とを思うと 優しい絵で平和を語ることができずにいます。 私にとっての「平和の訴え」は被爆者の代弁。 被爆者の子として自分に生がある限り、 この事実を忘れてはいけないと 毎年8月6日が来ると思うのです。
CREDIT
CD/D:KAWAKAMI KAYO
November 02, 2008 17:14:31