Client : 吉本ビルディング株式会社
Date : 2005
環境/空間
大阪・梅田のランドマーク商業施設「ヒルトンプラザ・イースト」の改修工事のための仮囲いサイン計画である。エスカレーターの移設およびフロア共用部インテリアのリニューアルは、営業を継続しながらの工事。そのため、工事期間中、お客さまにストレスなく滞在して頂けるよう快適でわかりやすいサイン計画の視点が求められた。 2005年6月から11月のリニューアルオープンまでの半年間、工事範囲は日々変化し、仮囲いの位置も移動することから、フレキシブルな対応が可能なデザインとする必要があった。 「工事中というイベントを楽しむ」というコンセプトのもと、サインはすべて基本的に「吊す」という手法で設置を行った。簡単につり下げ、外して移動するサイン。 アトリウムの吹き抜け空間の一面を埋め尽くす仮囲いは、メッシュバナーを素材とし、華やかに加工した写真を出力して吊している。工事が完成した箇所から幕がのぞかれていく・・という仕組みだ。 また、日々変化する動線に対応する誘導サインには「ショッピングバッグ(紙袋)」にシルク印刷を施し、中に電球を入れて点灯させ、必要箇所に自由に吊すこととした。本物の紙袋が、お買い物空間の中でサインとして機能しているユニークさは、お祭りの飾り付けにも似た気軽で、チャーミングな演出としても効果的であった。 サインは機能のみならず、環境を構成する要素としていかにあるべきか?これは常に計画に際して念頭にしている意識だが、このプロジェクトでは、工事中という期間限定ならではの素材と表現の可能性を示せたのではないかと考えている。
CREDIT
Collaboration with
Joint ArtDirection : Masaaki Hiromura
Plan : Tetsuo Harada(Takenaka Corporation)
Photograph : Tomoki Hahakura
ArtDirection & Design : Katsumi Fujita + F.PLUS Inc.
December 08, 2008 16:20:57