Client : 吉本ビルディング株式会社
Date : 2005
環境/空間
ヒルトンプラザ・イーストのリニューアルにおける環境デザインプロジェクトである。 エスカレーターが吹き抜けに面して移設され、それによって生まれた4層にわたる大壁面をいかに環境構成要素として生かすか?垂直空間を移動することで体感できる楽しく伸びやかな環境デザインをめざした。 隣接する前年に開業したヒルトンプラザ・ウエスト(別ページにて公開中)では、モノクロームの写真グラフィックで展開したことと、意識として連携させたい。「ヒルトンプラザ」という商業施設の総体としての空間イメージに、まとまるある印象を与えるべきと考えた。ウエスト、イースト共に、「自然」をテーマとし、視覚的にアートが環境に介在する手法をとった。 今回のイーストでは、画家・野又護氏に書き下ろし・100号の絵画を制作依頼し、彼の作品の世界観である人間と自然との関わりと距離感」を存分に表現してもらった。空想建築と語られる不思議な作品世界は、アトリウムの地上階からはその存在が見え隠れし、エスカレーターで昇降することでその全容にふれることができる。また、空の部分を切り取って、建築の柱の仕上げに採用し、アトリウムから見上げた各フロアに浮遊感を与えた。 エスカレーターは駆動部に照明を仕込み、ゆらぐ光が空間全体の一体感を動的にまとめている。光の演出はその他にも共用部のベンチなどに点在し、場所ごとのリズムを形成している。 大阪・梅田のランドマークとして歴史のある名物施設のリニューアルにふさわしい、品格のある環境デザインが実現できたと考えている。
CREDIT
Collaboration with
Joint ArtDirection : Masaaki Hiromura
Plan : Tetsuo Harada(Takenaka Corporation)
Mural(Art Work) : Minoru Nomata
Photograph : Tomoki Hahakura
ArtDirection & Design : Katsumi Fujita + F.PLUS Inc.
December 08, 2008 17:11:02