Client : 株式会社竹尾
Date : 2006
環境/空間
TAKEO PAPERSHOW 2005 紙の総合商社である株式会社竹尾によるデザイン展覧会の会場空間デザイン。 紙の物理的側面と紙を使う人の心理的側面を「アンバランス/バランス」という言葉で大きく分類し、紙の価値を再構築・新発見するというコンセプトの展示企画である。 会場空間デザインでは、シンプルに伝えるために「情報を整理する=空間を整理する」サイン計画の考え方や視点を用いて展開した。 1F:BALANCE・実例にみる紙製品の成功例 紙の素性を5つのキーワードに分け、実際に身近で使われている紙の成功例を展示。 身近な紙製品を見つめるのにふさわしい明るく開放的な回遊空間とした。 経済性・生産性のバランスを持つ展示物をアンバランスな空間に点在させる。サイン・展示什器にいたるまで「紙」にこだわり計画している。 空間の基調は「白」。ベースとなっている素材は「ハニカムコア」。ハニカムコアとは、防火扉の芯材として使用され、日常的には見ること・ふれることのできない素材だ。これに光をあて、展示什器の構成素材とし、身近な展示物との対比を試みた。 コンセプトを表示したスクリーン・展示台・テーブルの脚と、様々に用途を変化させて、システマチックに展開することができた。 3F:UNBALANCE・クリエイターによる5つの紙の素性の応用 5つのキーワードをクリエイターがユニークな視点で表現した作品を展示。 作品以外は意識できない禁欲的な空間構成をめざした。 照明計画との連動により、作品全体を浮かび上がらせることに成功。5つのキーワードによる制約を受けたアンバランスな作品群をバランスある空間が支える。 空間の基調色は「黒」。壁面全体を竹尾の商品である様々な特徴の黒い紙のコラージュで覆い尽くした。展示台はFRP成形のテーブルを用い、均質な光のオーダーを与えることで10組のクリエイターの個性的な作品群に対し、秩序を与えてまとめている。
CREDIT
Collaboration with
Joint ArtDirection: Kan Akita & AKITA DESIGN KAN
Copy : Hiroshi Mitsui
Photograph : Atsushi Nakamichi & nacàsa & partners inc.
Space Design & Sign Design : Katsumi Fujita + F.PLUS Inc.
May 22, 2009 10:53:44